TMDよりDND!

中松義郎博士

 新防衛構想を発明

  • テポドンを予告発射せず

     先月31日正午過ぎ、北朝鮮が日本海に向けてミサイル「テポドン1」を発射した。テポドン1は2段式で、1段目は日本海に、2段目は日本上空を飛び越えて太平洋側に着弾したという。
     北朝鮮は、今回の実験で初めて2段階式の長距離弾道ミサイルの実験に成功。北朝鮮のミサイル開発の次の段階にくるものは、ICBM(大陸間弾道ミサイル)であると予想される。
     テポドン1の射程距離は1500キロから2000キロとされ、ICBMよりもはるかに射程距離は短い。しかし2段階式ミサイルの発射実験で、基底部と上層部の分離などの技術的障壁を越えることにより、射程距離を大幅に伸ばすための重要な要件の一つをクリアしたことになる。テポドン1は「ノドン」を基底部にして、「スカッドC」を上段に取り付けたミサイルと見られている。
     今回の実験は予告もなく、突然のミサイル発射で極めて危険であった。日本は、北朝鮮が今や日本全土を射程に収める長距離弾道ミサイルの開発に成功したという事実を前にして、自国の安全保障をどうするかという問題を突きつけられたといえる。

  • 中松博士が既にDNDを発明

     今まではこのICBMをどう防ぐかという方法で、戦域ミサイル防衛(TMD=Theater Missile Defense)が期待されていた。日米共同研究で進めているこのTMD構想は、射程3000キロ以下の弾道ミサイルを迎撃ミサイルで撃墜する弾道ミサイル防衛構想である。主に、人工衛星で敵ミサイルを探知し、その飛行経路を割り出す。そして陸上と海上から発射するミサイルで迎撃する。
     ただ、研究開発から配備まで1兆円を超す費用がかかるとも言われており、また技術面でも不安は残る。実際、今年5月12日、米軍のTMD構想の中核となる戦域高高度地域防衛(THAAD)ミサイルの迎撃実験に失敗している。同ミサイルの実験失敗は連続5回目だという。

  • 不安残るTMD構想

     しかし、中松義郎博士(70)はTMDより根本的にすぐれたDND(ドクター中松ディフェンス)を既に発明していたのだ。
     この発明は敵のICBMをUターンさせ、発射基地に戻すという方法である。
     中松博士は言う。「TMDでは、実際に迎撃することは非常に難しい。アメリカもまだ実験はうまくいっていない。私の発明というのは、こうだ。まず、敵がミサイルを撃つ。それを察知する。そのミサイルをこちらがコントロールし、90度方向転換させる。そしてさらにもう一度90度方向転換させる。そうやって、もと来た軌道に戻すと、発射基地にそのミサイルが落ちる。つまり、日本側としては、ミサイルも原爆も使わずに敵の基地を壊滅させることができる」と。
     ミサイルには方向制御装置がついている。そこに、上図の数式を利用して影響を与え、方向転換させるというのだ。

  • 核武装せず防衛できる

     この方法によれば「敵は自ら天に唾するのと同じことになるから、どの国も日本にICBMは発射できなくなる」という。このDND発明を具体的に実現すれば、日本は自らは核武装することなく敵のICBM、敵の核によって自国を守ることができる。
     「本当の防衛とは何かということを真剣に考えてもらいたい。国民を守るのが国家ですから、防衛システムを抜本的に考えなおさないといけないでしょう」と、中松博士は政府関係者に訴える。
     実現までの期間を心配したが、「1〜2年あればこの構想は実現できる」という。中松博士がNASAから研究協力を依頼されている関係上、これは日本を守るだけでなく世界的なプロジェクトになる可能性もある。
     最近、別の面で忙しい防衛庁であるが、このDND発明にぜひ注目してもらいたいものだ。


    大学院医学系研究科

    国際保健学専攻

    タリク・アヂイズ・カーンさん(パキスタン)

    母国の貧困を解決したい

     カーンさんは、国際保健学が専攻。開発途上国におけるプロジェクトを行っている教授のもとで、研究を進めている。パキスタンの貧困を少しでも解消したいという動機で、日本への留学を希望した。
     Live for others,Do or die≠ニいう気持ちがいつも心にある。将来は博士課程に進み、教授を目指し、母国の発展のために貢献しようと考えているそうだ。日本語を上手に話していたが、来日してから勉強したとのこと。普段の授業は全て英語で行われているそうだが、買い物など普段の生活を通して日本語を学んだ。
     日本について、「みんなお互いに助け合っているし、とても安全で、大好き」と言う。日本人に対しても、「約束は守るし、うそはつかないし」ととてもいい印象を持っている。ただ、英語ができない人が多く、国際的な交流を深めることができないでいることが良くない点だと話していた。また、実際に英語ができても、外人が近づいてくると逃げてしまう人が多いことを問題だと感じている。
     カーンさんの趣味は読書や旅行、そして良い友達を作ること。日本に来てから松島などいろいろな所に出かけた。日本人やパキスタン人の友達もたくさんできたと喜んでいた。

     パキスタン出身。パンジャーブ大学の病院で小児科の医師を務めていた。昨年研究生として来日し、今年の4月から修士課程で学んでいる。