淡青手帳

第902号(2003年11月5日号)

 医学部の堤治教授が停職六カ月の懲戒処分を受けた。また、本学の講師が大学院生に暴行したとしてやはり懲戒処分を受けた。学内の教員たちの不祥事が相次いでいる。

 学内だけではない。先日、世田谷区内の小学校の男性教諭が、女子児童に乱暴しようとしたとして婦女暴行未遂容疑で逮捕された。男性はマッサージと称して、部活動の指導をしている女子児童の服を脱がせ乱暴しようとした。

 「反面教師」という言葉がある。教師として求められることとは反対の面を持つ、つまり模範とはなりえない悪い手本のことで、逆に教訓にもなりうる人のことである。

 人を教育する立場にある教師がこのような資質では、反面教師にもなり得ないのではないか。良い教師に出会えばいいが、悪い教師に出会えば、一生懸命がんばろうとする子どもたちがかわいそうである。

 教師の役割とは、勉強や技術などを教えることだけではない。子どもの能力や資質を伸ばすように教え導き、人間的に成長させることも教師の役割である。

 教師に限らず、人を指導するリーダー的立場の人にも同様なことがいえるだろう。教師あるいはリーダー的立場に立つ人は、正しい指導をなせるようふさわしい素養を身につけていくべきだろう。

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