今、防災について(15) |
「兵庫県南部地震」から3年が経過して、各市町村では小・中学校等の地域防災拠点等に大地震に対する対策として非常食や防災資器材等の整備が進められ、横浜市でも平成11年3月末までに、備蓄が完了することなっている。備蓄された資器材等については、地域防災拠点管理運営委員会に器材の取り扱い方についての説明会が開催されている。説明会には数カ所以上の運営委員会が参加しており、誰もが取り扱いを簡単にできるというような仕組みにはなっていない。
資器材の保管場所も学校の事情により、校舎の二階や三階というところもあり、果たして災害発生時に有効に機能するのか疑わしい。地震により校舎は倒壊する危険性もかなりあり、その場合資器材は使用することができず、一刻も早く救出を要する瓦礫の下に埋もれている人を救出出来ないこともあり得る。折角資器材があっても、保管倉庫には鍵がかかっておリ、鍵を保有している人がこなければ資器材が取り出せないということも考えられる。救出用資器材は備蓄されている食糧・生活用品等とは別に鍵をかけずに保管し、グランド等のプレハブ倉庫等にあることが望ましい。
生活用品である移動式炊飯器は100名程度に対応できるが、重量が百数十kmあり使用は地上で行なうので、二階や三階にあると下ろして使うのに非
常に苦労することになる。炊き出し用の水は断水するとプールの水等を濾過して使用することになるが、プールの破損による水の流出により水が確保できないこともあり得る。従ってポリタンク等に炊き出し用に水を備蓄することも必要であろう。水は運営委員会により時々更新しておくこともしなければならない。また炊き出しの米は市町村の指定する業者が、拠点に運んでくるが、業者も被害者であったり、道路の破損により米が到着しないこともあるであろう。その場合、地域の住民が事前に申し合わせ米をそれぞれ持参するシステムを作っておくことが必要である。また多くの拠点では、ご飯を盛る容器や箸も準備されていない。これらは拠点を構成する自治会等の自主防災組織が予め準備しておかねばならない。避難場所に避難して来る住民は時には2〜3千人に及ぶことを考えて、炊き出し用釜を別途準備しておくこともしておかなければならないであろう。また自宅で寝ることは出来ても、ライフライン途絶により炊き出しを利用する住民にも対応が必要である。
横浜市では寝具用の毛布はなく一拠点にある20枚の毛布は、負傷者等へ対応するための毛布である。従って拠点に避難する時は、毛布持参を徹底しておかねばならない。
発電機等は行政側では年1回程度のメンテナンスを考えているようであるが、毎月1回位動かす訓練を市民がやっておかねば、災害発生時に使用不能ということになるやも知れない。
<都市防災研究会代表補佐 大間知 倫(おおまちひとし)昭和33年経卒 TEL045-844-2885>
映 評 |
最高に危険なあの二人が、過去最高の豪華キャストと、より派手になったアクションをひっさげ、6年の沈黙を破ってスクリーンに帰ってきた。
生命知らずのクレイジー刑事マーチン・リッグスと、マイホーム主義のベテラン刑事ロジャー・マータフ。まったく正反対な二人のコンビネーションでアクション映画の決定版となった『リーサル・ウェポン』シリーズの最新作だ。シリーズものは回を重ねるごとに人気が落ちていくものが多いが、この『リーサル・ウェポン』シリーズは逆に回を重ねるごとにファンを増やしていった。その最新版とあっては見にいくしかない。
リッグスとマータフを演じるメル・ギブソンとダニー・グローバーの掛合いはさらに磨きがかかっている。序盤から速いテンポと高いテンションで、抱腹絶倒の掛合いを見せてくれる。そこに2作目に初登場して以来、シリーズに欠かせない存在となったレオ・ゲッツ役のジョー・ペシのマシンガン・トークが加わる。まさに息をつかせぬギャグとアクションの連続である。さらに今回は新たなキャストが加わることでより面白くなった。今アメリカで人気急上昇中のマルチタレント、クリス・ロックだ。彼はマータフの部下の若手刑事として登場しているが、彼とマータフとの掛合いがまた絶妙だ。
アクションも今回は大掛かりなものとなっており、特に高速道路を飛び出した車が、ビルのワンフロアを突き抜けて再び道路に合流するシーンは凄い。爆発によって巨大な車が空高く舞上がるシーンも圧巻だった。
さらに今回二人が戦う相手、チャイニーズ・マフィアのボスを演じるのが、何と『小林寺』『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ』などで日本でもおなじみのジェット・リー(リー・リン・チェイ)なのである。彼のカンフーアクションを観るだけでも、映画を観に来た価値がある。
ただ、ストーリー展開が今ひとつだった気がする。コンクリートの下敷になって海底で必死に助けを求めるリッグスの「念」を、相棒マータフが感じて、それで位置がわかったというシーンがあるが、あまりにも唐突で、もうひとひねりしてほしかった。
シリーズ物は前作を観ていない人にとってはなかなかとっつきにくいというイメージがあるが、この『リーサル・ウェポン4』は前作を知らない人でも十分楽しめる。この映画はストーリーよりも、アクションとギャグがメインのような映画だからだ
この映画を観るに当たっては、複雑な人間関係の把握や、ストーリーを味わう必要はない。ただ、観ているだけでその世界に引き込まれていく。複雑なサスペンス映画に飽きた人。純粋な刺激と笑いを求めている人。そんな人にお勧めの映画だ。
ホームページ紹介 Vol.36 |
当センターは、今年4月9日に発足したばかりの新しい研究組織である。場所は、駒場第2キャンパスの16号館1階だ。
設立目的は、空間データを系統的に構築・管理・分析・総合・伝達する汎用的な方法と、その方法を諸学問に応用する方法を研究するというものだ。
たとえば、地価高騰、商店立地競争、人口(労働力)移動、大和政権の勢力圏盛衰、過度の焼き畑農業による森林の衰退、ヒートアイランド現象、支持政党の地域的偏在といった問題において、地理的な空間要因にかかわるデータを効率よく取得して管理し、そのデータを駆使して現象の機構を分析するということなどが、研究テーマに含まれる。
当センターは、「空間情報解析」、「空間情報システム」、「時空間社会経済システム」という3つの研究分野からなっており、教授5名、助教授3名、助手2名、客員教授2名が研究にあたっている。
活動の目標は、1.空間情報科学の創生、深化、普及、2.共同利用研究用空間データ基盤の整備、3.産官学共同研究の推進、の3つである。
ホームページには、各教官の紹介や研究テーマ等が掲載されており、この新しい分野にかける意気込みが伝わってくるものとなっている。
イベント情報 |
★フランスコミックの世界展
日本でも話題になった映画「フィフス・エレメント」の美術デザインを担当したメジエールをはじめ、メビウス、エンキ・ビラル、ドゥリエ、ルスタールら人気作家たちの原画など約80点を展示。サイン会も開催する。
▽会期 9月8日(火)〜13日(日)午前10時〜午後7時(最終日は午後6時閉場、入場は閉場30分前まで)
▽会場 日本橋三越本店7階催物会場
▽入場料 300円(中学生以下無料)
▽主催 産経新聞社
■希望者20名に招待券プレゼント■
今回紹介した「フランスコミックの世界展」の無料招待券を20名様にプレゼントします。ご希望の方は官製はがきに住所・氏名・職業(学部、学年)・招待券の希望枚数などを明記して、〒153-0041 東京都目黒区駒場2-15-8-103 東大新報「フランスコミックの世界展」係までお寄せください。
赤門クロスNo.82 |
夏休みもいよいよ終わりですね。レポートや宿題はすべて終わりましたか?疲れた時はクロスで息抜きでもしてください。クロスが完成した後、二重マスの文字を適当に並べると、今話題の人物の名前が出てきます。それが今回の答えです。(出題/A・Y)
タテのカギ |
1.夏の高校野球で春夏連覇を果たした横浜高校のエース。決勝ではノーヒットノーランを達成しました
2.食べるとゴムのような歯ざわりのするキャンデー。――キャンデー
3.アメリカ合衆国中部の州。州都はスプリングフィールド
4.60年代アメリカン・ニューシネマの傑作。「俺たちに――はない」「――に向かって撃て!」
5.体の一部分で、度胸・決心・心中などの意味で使われます
8.同語反復
11.「とんねるず」の二人とスタッフが結成した今人気上昇中のグループ
13.「私は――野球のチームに所属しています」
14.――兵万馬、――載一遇、一刻――金
16.二つのサイコロで同じ目が出ること
18.警察用語で容疑者、犯人のこと
19.お笑いコンビ「キャイ〜ン」のメンバーの一人。――鈴木
ヨコのカギ |
1.今大リーグで最も注目されているバッター。1961年にロジャー・マリスがマークした大リーグ年間最多本塁打記録61本に挑みます
6.ドストエフスキーの名作。「――と罰」
7.事業などの再構築、再編成。日本にもこの波が押し寄せて、多くの人が職を失ってしまいました
9.――・ヨーコ、
10.昔は夏と言えばこれでしたが、最近は蚊取り線香、ベープマットなどの登場で見られなくなりました
12.どれほどの年。多くの年。「はや――」
15.北海道の古称
17.客室。応接間。フランスなどの上流婦人が客間で催す社交的集会
18.「○○投手、多彩な変化球でバッターを――しています」
20.ギリシャ神話に出てくる、蛇の頭髪を持ち、見るものを石と化してしまう怪物。ペルセウスが鏡を使って退治しました
応募方法 |
誰でも応募できます。答えを「東大新報 赤門クロスワード係」に送って下さい。住所・氏名・電話番号・大学(職業)・学部・学年(年齢)、紙面に対するご意見、ご感想をお書き添えください。
プレゼント |
正解者の中から抽選で10名の皆さんに「東大グッズ」をプレゼントします。当選者の発表は賞品の発送をもって替えさせていただきます。締め切りは9月11日(金)です。どんどんご応募下さい。
「赤門ひろば」はひろく学生、教官、OBの方々からの意見を交換する場です。政治、経済、大学問題など様々な分野についての自由なご意見をお待ちしています。
◆文章の長さは500字以内▽写真、コント、イラストなどもお待ちしています。
◆職業、氏名、年齢、住所などを明記して下さい(匿名も可)。▽掲載された方には薄謝をお送りいたします。
◆あて先は〒153-0041 東京都目黒区駒場2-15-8-103 東大新報「赤門ひろば」係(FAX=03-3468-2572、E-mail=t-shinpo@super.win.ne.jp)まで