第37回七大戦

本学無念の6位

優勝は体操など6種目

 昨年12月から九州大学主管で行われてきた第37回国立七大学総合体育大会(七大戦)が、8月10日、九州大学50周年記念講堂での閉会式をもって全てのスケジュールを終えた。本学の総合得点は146点で6位に終わった(順位表参照)。優勝は主管校の九州大学で、昨年の最下位からの汚名返上となった。来年の第38回大会は大阪大学主管で行われる。

第37回七大戦順位表
順位大学名総合得点昨年
順位
九州大学191.0
京都大学178.0
名古屋大学168.0
東北大学155.5
北海道大学153.5
東京大学146.0
大阪大学142.0
 この大会は、昨年12月のアイスホッケーを皮切りに、主管校である九大のキャンパスを中心に35の競技にわたり熱戦が繰り広げられた。
 本学の優勝種目は準軟式野球、硬式庭球(男子)、陸上(男子)、弓道(男子)、洋弓、体操の6種目で、昨年の4種目、一昨年の5種目を上回った。陸上男子は一昨年、昨年に続く優勝で3連覇を成し遂げた。しかし硬式庭球(女子)、ヨット、ハンドボール、ゴルフ、自動車、バドミントン(女子)の6種目で最下位に終わり、得点が伸びず、上位との差を縮めることができなかった。昨年まで4連覇を果たしていたバスケットボール男子も、今年は3位に終わり5連覇はならなかった。
 本学は優勝回数では京大と並ぶ9回でトップ。しかし88年の27回大会以来優勝から遠ざかっており、ここ数年は4位、5位という成績が続いている。
 国立七大学総合体育大会は、かつて七帝戦と呼ばれた7つの大学による総合体育大会で、戦前から種目別で対抗戦が行われてきたが、昭和35年、北大体育会の提案により、総合体育大会へと発展し、6巡目に入っている。


第90回公開講座

テーマは「ゲーム」

「たまごっち」から恋愛まで

 第90回東京大学公開講座(主催:東京大学綜合研究会)が、9月26日(土)から開講する。今回のテーマは「ゲーム」で、サブタイトルは「―駆け引きの世界―」。一世を風靡した「たまごっち」を題材にしたり、経済・政治における駆け引きや、恋愛における男女の駆け引きを扱ったりと、バラエティに富んだ構成になっている。
 申し込み受付は8月31日から始まっている。聴講希望者は120円切手を同封し、〒113-8654 文京区本郷7-3-1 東京大学事務局気付 財団法人東京大学綜合研究会 宛てに送付し「聴講案内」と「聴講申込票」を受け取る。聴講資格は成人一般・大学生で、聴講料は全講義(5日間)の場合は4千円、選択(1日)の場合は千円となっている。問い合せはTEL 03-3815-8345 東京大学綜合研究会まで。日時と講義内容は下表の通り。

第90回東京大学公開講座
日付時間講義題目所属・官職氏名
第1日
9月26日
(土)
13:30〜13:40開講の挨拶
13:40〜15:00恋は駆け引き
―身近なゲーム理論―
経済学研究科助教授松井彰彦
15:20〜16:40マネーゲームとサッカー
―計算機の中の多人数ゲーム―
総合文化研究科助教授大勝孝司
第2日
10月3日
(土)
13:30〜14:50機械と人の駆け引き
―現代人の孤独と「たまごっち」型
携帯情報端末による癒し―
工学部附属試験所助教授新誠一
15:10〜16:30スポーツの作戦
―野球とバスケットボール―
教育学研究科助教授平野裕一
第3日
10月17日
(土)
13:30〜14:50企業戦略・契約・通商交渉
―経済問題におけるゲーム―
経済学研究科助教授柳川範之
15:10〜16:30免疫の仕組み
―全体はエイズといかに戦うか―
医科学研究所教授森本幾夫
第4日
10月24日
(土)
13:30〜14:50政治及び行政におけるゲーム
―政党間及び省庁間の交渉と調整―
法学政治学研究科助教授田邊國昭
15:10〜16:30複雑系とゲーム的世界観
―ゲームのもたらす進化と複雑さについて―
総合文化研究科助教授池上高志
第5日
10月31日
(土)
13:30〜14:50ロボットと遊ぶ
―機械と子どものゲーム―
工学系研究科助教授稲葉雅幸
15:10〜16:30ゲームの社会心理
―さまざまな人間関係―
人文社会系研究科教授薮内稔
16:30〜16:40閉講の挨拶


平成11年度「入学者募集要項」

理科3類に面接試験

 本学の平成11年度の入学試験の実施方法などを告知する「東京大学入学者選抜要項」が現在配布中である。これによると来春の募集人員は、昨年度の最終募集人員と同数となっている。しかし、先月文部省から発表された方針によって、理科3類の定員が5人減の85人となる可能性があるが、まだ正式な発表はない。その他の科類も、11月中旬配布される「平成11年度東京大学入学者募集要項」によって変更される場合がある。その他、来春の入試から理科3類を受験する全学生に面接試験が課せられる。
 今回発表された募集人員は、文科一類615人(前期日程553人、後期日程62人)、文科二類375人(同336人、39人)、文科三類500人(同445人、55人)、理科一類1276人(同1141人、135人)、理科二類560人(同500人、60人)、理科三類90人(同80人、10人)で、合計3416人(同3055人、361人)となっている。
 第二次学力試験は「分離分割方式」(前期日程・後期日程)により実施される。前期試験は、平成11年2月25日(木)、26日(金)両日にわたって開催されるが、面接試験が導入される理科3類は、翌日27日(土)に個人面接が行われる。後期試験の日程は、文科各類は平成11年3月13日(土)のみ。理科各類は同3月13日(土)と14日(日)の両日にわたって開催される。
 試験会場は例年通り、前期日程文科各類が東京大学教養学部(駒場)、理科各類が東京大学本郷構内各学部で、後期日程は文科・理科ともに東京大学本郷構内となっている。
 入学者選抜等に関する照会先は、〒113-8654 東京都文京区本郷7丁目3番地1号 東京大学入試事務室 電話番号03-3812-2111(内線2083)で行っている。


 東大は何かと注目を集める大学である。東大生であるといっただけでも一目置かれてしまうのだ。「頭がいいんだね」と賞賛されることもよくあることだ▼でも、あの受験勉強は何の役に立っているだろうか。たまたま今の受験制度に適応できたから東大に入れただけの話なのである。結局は入ってしまえば、他の大学とさほど変わらないのだ▼それでも、賞賛の言葉を多く受け、有頂天になりがちではないだろうか。知的な面で優れていたとしても、人の痛みがわからなかったり、「自分さえ良ければ…」といった、自己中心的な人間になっていないだろうか▼東大はもともとは官僚養成のためにつくられた大学である。日本のために生きていこうとする人を養成するための大学なのだ。実際に多くの国会議員や官僚を輩出している。現在の日本を動かす立場にいる卒業生も多い。しかし、国の中枢にいるその人たちが汚職などでたくさん逮捕されているのだ▼東大が知的な面だけではなく、人間的にも、道徳的にも日本のトップに立つことが必要なのである。日本に影響を与えることができる東大なのだから、日本を立て直すことも東大生には可能なのである。「東大が変わらなければ日本は変わらない」といった気概を持って、生活していこう。