第832号(2001年5月25日号) |
小泉政権が発足して以来、驚異的な高支持率を獲得し続けている。当初は橋本派と一騎打ちの様相を呈していたが、今や「長くは続かない」という悲観的な見方もどこ吹く風。小泉内閣は最高のスタートを切った。 形骸化した政治に対する国民の不満は、爆発寸前というか、もう限界を越えて無関心状態。その現状を打破すべく、女性起用、脱派閥・脱党派、「聖域なき構造改革」など、国民の心をつかむ独自色を打ち出した首相の作戦勝ちか。 その小泉首相をはじめ、田中外相、石原都知事といった面々に共通しているのは、マスコミの批判にも左右されない強烈な個性である。現代に求められるリーダー像とは、この強さをもって国をリードする人なのだろう。といっても「ミスリード」だけはやめて頂きたいが。 振り返れば戦国時代、明治維新など、日本史に残る人物たちは、実力もさることながら人としての魅力を兼ね備えていた。その人物を取り巻く人の輪が自然と大きくなって、時代が変化していったのである。 さて、名だたる先輩に憧れてか東大には政治家を志す人が多い。そういったリーダーを目指す方々には、知識だけでなく人を動かしうるだけの魅力を持ってほしい。東大キャンパスはそのための訓練場であるに違いない。
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