淡青手帳

第914号(2004年4月5日号)

 4月1日、本学は国立大学法人としてスタートした。この日、本学が見かけ上急変したというわけではないが、一つ注目すべきことがあるとすれば、これからの本学の構成員の心構えだ。佐々木毅本学総長は、4月1日付けで教職員及び学生に対して所見を表明した。教職員に対しては、世界最高水準の研究・教育機関になるという目標を共有することが切望されていた。一方学生に対しては、「世界の東京大学」という本学像の実現のための積極的な参画者となることが期待されていた。

 学生がこのような期待を実現するためには、学生自身が本学の構成員という認識を誇りとともに自覚することが必須である。すなわち学生に対して「愛校心」をもって学生生活をすごすかどうかの選択が迫られていると捉えることができる。本学が目標とし、社会が本学に期待することの一つは本学の出身者がリーダーシップを社会において発揮することであり、本学がそのような人材をより多く輩出することである。

 ところでリーダーシップというのは、自らの関わるものに愛着や責任感を持つ中で発揮されるものではないだろうか。愛校心を持って積極的に大学時代をすごすことは、これらの目標の達成を進展させるための重要な役割を担っているように感じる。

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