■リエゾンオフィス開設
都市基盤情報統合目指す
生産技術研究所
本学生産技術研究所は13日、定例記者会見を行い、都市基盤安全工学国際研究センターの魚本健人センター長と目黒公郎助教授が都市基盤情報の統合データベース構築を目指して、タイのAIT(アジア工科大学院)のSCE(土木工学部)にリエゾンオフィスを開設したと発表した。
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都市基盤安全工学国際研究センターは、地震、洪水、環境問題などに代表される災害に対して、都市がどの程度の抵抗性能を有しているか評価する際に必要となる情報群を集積した統合データベースの構築を行っている。都市のマクロレベルの情報はGIS、リモートセンシングなどの技術を活用して収集し、個々の構造物のようなミクロレベルでの情報は各種非破壊試験を活用して収集し、これらの情報を一つのデータベース上で統合することを目指している。このデータベースの実フィールドにおける構築を目指し、先月29日にAITのSCEにリエゾンオフィスを開設した。
現在、タイには1997年の経済危機の影響で、施行途中のままの構造物が多数あり、それらに全くメンテナンスが施されておらず、タイ政府もこれらの構造物を、今後どのように取り扱っていくかに関して、頭を悩ましている。都市基盤安全工学国際研究センターでは、主に未完成構造物を統合データベースの最初のターゲットとし、タイのAITにリエゾンオフィスを開設した。現在はAITをはじめとするタイの大学と共同で研究を開始している。
■試験管で骨を作成
胚の未分化細胞を用いる
総合文化研究科・浅島教授ら
本学大学院総合文化研究科の浅島誠教授らのグループは、カエルの胚から取り出した未分化細胞を用い、試験管の中であごの骨を作ることに成功した。
浅島教授らは、アフリカツメガエルの胚から役割が定まっていない未分化細胞を取り出し、分化を促す物質であるアクチビンを加えた。アクチビンの濃度などを調節したところ、約2週間で軟骨組織ができた。これを分析した結果、カエルの下あごに特有の遺伝子と、カエルを含む脊椎動物の頭や顔に特有の遺伝子が働いていることがわかった。さらに培養すると骨の周辺の組織ができ、歯に特有の遺伝子が働いていることも確かめられた。
■寄付研究ユニット開設
工農融合の新研究目指す
本学生産技術研究所と農学生命科学研究科は1日、共同で寄付研究ユニット「荏原バイオマスリファイナリー」を千葉研究所に開設した。
この寄付研究ユニットは、21世紀にふさわしい環境型社会を形成するために、バイオマスを最大限活用した新技術に基づく資源・エネルギー環境システムを構築することを目的として設置された。そのためには工農融合による新研究領域の創設が必要なため、両部局が共同で行うこととなった。平成19年10月までの5年間にわたり研究を行う予定で、来月3日には寄付研究ユニットの開設記念式典が行われる。
■淡青祭行われる
運動会応援部主催
第27回淡青祭が、10日午後5時より駒場エミナースで開催された。
淡青祭は本学運動会応援部が日頃鍛えた応援の技を披露するもので、主将ら4年生部員にとっては4年間の部活動の締めくくりとなる。
普段は野球やアメフト、ボートなど各種運動部の応援で、縁の下の力持ちとして活躍する彼らだが、この日は主役として、舞台上で演技し、訪れた観客を大いに湧かせた。(2面に関連記事)
■第53回駒場祭まもなく開催
第53回駒場祭が22日から24日にかけて、駒場キャンパスで開催される。今回のテーマは「観」で、全部で400近くの企画が参加する。これに伴い、21日の午後と25日の午前は教養学部の授業は休講となる。(3面に関連記事)
■産学連携モデル開発
市場原理を連携に生かす
産学連携推進室・野村證券
本学産学連携推進室は12日、野村證券と共同で、産学連携に市場ノウハウを活用するためのモデルを共同開発すると発表した。大学の起業支援に向けた環境整備に取り組み、産学連携で取り組む研究などにあてる資金をまかなうための資本市場の活用指針を平成17年3月までにまとめる方針。
共同研究のテーマは「市場原理に基づく産学連携モデルの開発研究」。野村證券金融研究所の高須和祐部長が本学客員教授に就任して研究に携わる他、社員3人と本学教授2人の計6人で、証券化や私募債・株式発行など市場の資金調達力を産学連携に生かすための土台作りを進める。
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