授賞式では、第一部として第1回総長賞団体の部を受賞した東京大学応援部の演舞が行われ、次に佐々木毅本学総長からの挨拶が行われた。佐々木総長は東大は人を褒めない大学である、という風潮を少しでも変え、正しいことを正しく評価するように努めていきたいと、総長賞の趣旨を語り、その後表彰状と記念品が贈呈され、各受賞者のスピーチが行われた。 受賞者の一人である水口将輝さん(工学系研究科博士課程3年)は、その研究業績を理由に受賞することとなった。水口さんはナノテクノロジーの分野で、ハードディスクの読み込み速度を大幅に上昇させる磁気ヘッドの開発に関する研究を行った。このことは近年急速に増加しているハードディスク容量に対し、読み込み速度が追いつかなくなるのではないかという懸念に対して効果のある研究だという。 他にもウミユリの人工ふ化に世界初の成功を収めた中野裕昭さん(新領域創成科学研究科博士課程1年)、法学部最優秀成績者の加生明さん(法学部4年)、経済学部最優秀成績者の小島武仁さん(経済学部4年)、薬学部最優秀成績者の中田栄介さん(薬学部4年)らが個人の部を受賞、団体の部では入学式、卒業式の演奏協力等の活動を評価され、東京大学音楽部管弦楽団が受賞し、それぞれスピーチを行った。
■予測理論を紹介 近藤次郎名誉教授講演会を開催 本学工学部 工学部主催の近藤次郎工学部名誉教授文化勲章受章記念講演会が3月10日、15時より安田講堂で行われた。 講演会は、まず大垣眞一郎工学部長が近藤名誉教授の略歴や文化勲章の受章理由などについて紹介を行った。 続いて近藤名誉教授が「今年の桜はいつ頃か〜予測理論の発展〜」と題した講演を行った。その中で近藤名誉教授は、桜の開花予測、ロケットの着水地点予測、景気予測など数多くの例を挙げながら予測理論について紹介しながら予測の重要性について講演を行った。その上で誰もが予測し得ないことが起こる「不測の事態」などについて触れ、予測理論はまだ完全なものではなく、今後も精密化する余地が十分にあると述べた。 その後は質疑応答の時間が持たれた。その中で「予測技術はどこまで進むのか」との質問に対し、コンピュータなどを用いることにより高い精度での予測は可能だが、「欲」がある場合には客観的な予測は不可能であり、予測をする上では「己」を捨てることが重要であるとした。また「航空宇宙工学の将来はどうなると考えられるか」との問いに対しては、スペースシャトルが地球を一周するのに要する時間が二時間前後であることから、その辺りまでは進歩する可能性はあるとし、そのための方法として磁気浮揚が有効ではないかとの予測を示した。 会場の安田講堂は満員近くの人がつめかけ、近藤名誉教授の講演に熱心に耳を傾けていた。 ◆ ◆
工学部主催の近藤次郎工学部名誉教授文化勲章受章記念講演会が3月10日、15時より安田講堂で行われた。 講演会は、まず大垣眞一郎工学部長が近藤名誉教授の略歴や文化勲章の受章理由などについて紹介を行った。 続いて近藤名誉教授が「今年の桜はいつ頃か〜予測理論の発展〜」と題した講演を行った。その中で近藤名誉教授は、桜の開花予測、ロケットの着水地点予測、景気予測など数多くの例を挙げながら予測理論について紹介しながら予測の重要性について講演を行った。その上で誰もが予測し得ないことが起こる「不測の事態」などについて触れ、予測理論はまだ完全なものではなく、今後も精密化する余地が十分にあると述べた。 その後は質疑応答の時間が持たれた。その中で「予測技術はどこまで進むのか」との質問に対し、コンピュータなどを用いることにより高い精度での予測は可能だが、「欲」がある場合には客観的な予測は不可能であり、予測をする上では「己」を捨てることが重要であるとした。また「航空宇宙工学の将来はどうなると考えられるか」との問いに対しては、スペースシャトルが地球を一周するのに要する時間が二時間前後であることから、その辺りまでは進歩する可能性はあるとし、そのための方法として磁気浮揚が有効ではないかとの予測を示した。 会場の安田講堂は満員近くの人がつめかけ、近藤名誉教授の講演に熱心に耳を傾けていた。
■過酷な勤務実態明らかに 週154時間勤務も 医学部附属病院 本学医学部附属病院は、研修医の勤務実態調査を行い、公表した。その結果、一週間のうち病院にいる時間の平均が百時間を越えるなどの過酷な勤務状態にあることが明らかになった。 この調査は、附属病院の総合研修センターが、昨年11月に病院に勤務する研修一年目の医師を対象に実施したもので、171人中85人からの回答が得られた。 その結果、1週間で病院にいた時間の平均は102時間で、病院宿泊回数の平均は3回だった。中でも外科は過酷で、特に脳外科では病院にいた時間が週154時間という人もいた。 この結果を受け、附属病院では、最低でも週に1日は完全に休養する時間をとることや、勤務時間が百時間を超えないように仕事を制限するなど、労働条件の改善を進めるという。
本学医学部附属病院は、研修医の勤務実態調査を行い、公表した。その結果、一週間のうち病院にいる時間の平均が百時間を越えるなどの過酷な勤務状態にあることが明らかになった。 この調査は、附属病院の総合研修センターが、昨年11月に病院に勤務する研修一年目の医師を対象に実施したもので、171人中85人からの回答が得られた。 その結果、1週間で病院にいた時間の平均は102時間で、病院宿泊回数の平均は3回だった。中でも外科は過酷で、特に脳外科では病院にいた時間が週154時間という人もいた。 この結果を受け、附属病院では、最低でも週に1日は完全に休養する時間をとることや、勤務時間が百時間を超えないように仕事を制限するなど、労働条件の改善を進めるという。
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世界的・長期的な意識を 第850号(1月15日号)
東大の誇りを持ち行動を 第849号(12月25日号)
共同で「開かれたアジア」を 第842号(10月15日号)
大学改革に活発な議論を 第836号(7月15日号)
新入生へのアドバイス 第828号(4月15日号)
年頭所感 第821号(1月15日号)
2001 冬のリゾート案内
2001 夏のリゾート案内
■国連・NGO特集
前国連広報担当事務次長 法眼 健作 氏