第一段階内定が発表
教養学部進振り 文転・理転が増加
本学教養学部は9月15日、平成23年度第一段階進学内定者数・基準点・最低点を発表した。大半の2年生にとっては、これをもって3年次以降(後期課程)の進学先が決まったことになる。第一段階で内定しなかった学生に対しては第二段階の進学振分けが行われ、28日に内定者の発表が行われる。(4、5面に集計表)
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昨年度との違いとしては、理学部生物学科の募集方法の変更を挙げることができる。昨年までは動物学(8名)、植物学(8名)、人類学(8名)の三コースに分けて募集していたが、今年度はそれらをまとめて20名の枠として募集した。その結果、人気があって基準点の高い動物学、人類学コースと定員割れの植物学コースという差がなくなり、全体で高い基準点を示すこととなった。こうした変更点はあるものの、全体を通して目立った変化はなく、内定者数や基準点・最低点は昨年と同じような傾向を示している。
学部別に見ていくと、法学部は高い底点をマークしているが、昨年と比べると全科類枠の底点が下がっており、文二や文三の学生による競争が少し緩和されたといえる。経済学部の底点も全体的に高く、法学部に匹敵する基準となっている。
文学部は、例年人気が高い言語文化学・現代文芸論や行動文化学を除くと底点は低く、内定者が定数に満たない専攻も多い。中には志望者のいなかった専攻も存在する。その反面、文学部から派生した歴史を持つ教育学部は人気が高く、位置づけが特殊な身体教育学コースを除き、高い底点となっている。
教養学部は例年通り文三の学生間での競争が激しく、文三の底点は他の科類と比べて10点以上の開きが見られる。文系の枠を持たない基礎科学科の底点は非常に低くなっている。どの科類からも人気が高いのが総合社会科学で、内定するのは法学部以上に難しいといえる。また、今年は理科からの内定が目立ち、文系の専攻である超域文化科学・言語情報科学や総合社会科学で理科出身の内定者が多かった。
工学部は、指定科類枠における理二の底点が全体的に高くなっており、理二の学生による競争が激化したことがわかる。また、例年ほとんど見られない文系学生の機械工学Aへの内定など、文科からの進学も目立つ。
その一方で理学部は、昨年同様、文科からの内定は見られない。底点がわずかに下がっている専攻が多い中、例年人気の高い物理学科は底点を上げており、競争がさらに厳しくなったことが伺える。また宇宙・地球科学の地球惑星環境学は昨年、最低水準の底点となっていたが、今年は大きく上昇している。
農学部は、理二からの内定者が微減し、理一や文科からの内定者が増加している。薬学部は例年通り競争が厳しいものの、底点は昨年と比べて下がっている。また医学部医学科についても、理三の底点は上がっているが、理一や理二の底点は下がっている。とはいえ、理三以外から進学するには90点近くの点数が必要であり、依然として競争は厳しい。なお、今年は文科からも二人の内定生が出ている。
平成23年度進振り 第一段階内定が発表(9/15)
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