■七大戦まもなく開催
今回の主管校は本学
7月20日〜8月5日
第40回国立七大学総合体育大会(七大戦)が、7月20日から8月5日にかけて行われる。七大戦は本学と北大、東北大、名大、京大、阪大、九大の体育会運動部が開催場所を統一して行う総合体育大会で、今回は本学の主管で行われる。7月20日に安田講堂で開会式が行われ、その後8月5日まで計35種目で競われる。
七大戦日程表
七大戦は、かつて七帝大と呼ばれた大学による総合体育大会である。戦前から種目別には対抗戦が行われてきたが、昭和35年に北大体育会の提案で、現在の形となった。主管は七大学が持ち回りで行っており、今年は本学主管で行われる。
過去39回の大会で本学は9回優勝しており、これは京大に次ぐ成績である。しかし、1988年の第27回大会以後本学は優勝から遠ざかっており、この間は2位が3回あるものの、5位3回、6位3回、7位2回と低迷気味である。
既に開催された競技の成績は馬術2位、航空2位、アイスホッケー2位で、現在のところ総合2位である。
七大戦は、地の利を生かした主管校有利の大会となることが多く、過去39回中26回にわたり主管校が優勝している。本学も今年は地の利を生かして13年ぶりの優勝を果たしてほしい。
■短命遺伝子 ヒトからも発見
長寿薬の開発に期待
本学分子細胞生物研究所ほか
本学分子細胞生物学研究所と医薬品ベンチャーのファルマデザイン(古谷利夫社長)のグループが、人間の寿命を縮める「短命遺伝子」を発見した。同じ遺伝子はハエにもあり、その働きを抑えると寿命は約3割延びるという。研究グループは、長寿薬の開発につながるとみてこの遺伝子特許を日本で出願した。製薬会社とライセンス契約を結んで実用化を目指す。
短命遺伝子は、1998年、米カリフォルニア工科大学のグループがショウジョウバエから初めて見つけた。この遺伝子が働かないようにしたハエは、有害物質や飢餓、熱などのストレスに耐える力が増し、長生きできる。
本学とファルマデザインは、ヒトゲノム(人間の全遺伝情報)の解析や、プローブと呼ばれる遺伝子探索用の釣り針を作り、ヒトとネズミにもこの遺伝子があることを初めて確認した。遺伝子特許を国内で出願済みで、アメリカでも近く出願する。
ヒトの本来の寿命は、120歳とも200歳ともいわれているが、短命遺伝子によって短縮しているのは間違いないとされる。同研究グループは、この遺伝子の情報をもとに、10年前後で長寿薬を開発したいとしている。
■「感じる義手」開発
満渕邦彦教授ら
本学国際・産学共同研究センターの満渕邦彦教授らが、触られたり押されたりするとそれを感じる義手を試作した。感覚が一部でもよみがえることにより、一段と自然に近い形で義手を使用することができる。この技術を応用し、今後はより本物の手に近い「義手」の実現を目指す。
義手の表面には数ミリ角の触覚センサーがいくつか張り付けられている。センサーがとらえた刺激は電気信号となり、髪の毛ほどの太さの極細の電極を通って腕の神経に伝わるようにした。
押した力の強さに応じて電気信号の周波数などが変化するため、力加減もある程度分かる。電極を健常者の手首の神経に接続してみた実験では、あたかも自分の手が押されたかのような圧力が感じられたという。
満渕教授は、「部分的にも感覚が回復することで、身体障害者の生活の質(QOL)の向上が期待できる」と話す。今後は触覚センサーの数をさらに増やすとともに、電気信号を変換するコンピュータを超小型化して義手に内蔵、「感じる義手」のさらなる研究にあたる。ものを適度な力でつかめる義手の開発にもつなげていく。
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