846号(2001年11月25日号)

1面主要記事

■総合研究博物館分館がオープン

東大建築の模型など展示

 東京大学総合研究博物館小石川分館が12日に開館した。この小石川分館は、理学部附属植物園である小石川植物園内にあり、建物は東京大学の前身、東京医学校時代の旧東京医学校本館の骨組みを利用している。

 本学の総合研究博物館は、学内の各分野から寄せられる各種の標本・器材を豊富に蓄積し、それぞれの分野の教育研究活動の重要な物的基盤となってきた。小石川分館は、初等中等教育を含む各種の学校建築を学内各分野の標本・器材と共に、総体的な教育研究活動の物的基盤、あるいは教育研究活動をとりまく物的環境の主要な構成要素と捉え、両者を組み合わせた各種の展示構成を試みている。学校建築は学校という存在を視覚的に表象する重要な一要素であり、各種の教育活動の主要な物的基盤をなすものである。
 小石川分館の建物は、1876年に東京医学校本館として建てられたもの。1970年から旧文部省の学術情報センターが利用していたが、同センター移転に伴い、跡地を総合研究博物館が利用することとなった。建物は1969年に重要文化財に指定されている。
 分館の一・二階には教育研究器材として蒸気機関模型、タイプライター、計算機、望遠鏡などが、また学校建築図面・模型としては東大建築の図面、東大建築の模型などが展示されている。東大建築の模型は、レオナルド・ダ・ヴィンチの機械デザインの復元模型の製作でも知られるイタリア人木工職人ジョヴァンニ・サッキ氏が製作を手掛けた東大逸失建築の復元木工模型である。二階にも安田講堂の図面・模型、本郷キャンパスの古建築再生活用プロジェクトの一環として作られた「赤門倉庫」の模型、同じく本郷キャンパスの空地活用プロジェクトの対象となった「サイエンス・スペクトリウム」の模型、明治最初期の工部省工学寮時代の銘の存在を確認できる極めて貴重な工学遺産である製図用の道具一式などの学校建築図面・模型、学校建築写真、それに機構モデル群、顕微鏡などの教育研究器材が展示されている。
 最寄駅は営団丸の内線茗荷谷駅。土・日曜、祝日は休館で、午前10時から午後4時半まで開館している。


■5ヵ年計画で組織改革

オープンラボ型研究組織へ
先端科学技術研究センターへ

 本学先端科学技術研究センターは14日、記者会見を行い、戦略的組織運営改革「人間と社会に向かう先端科学技術オープンラボ」を発表した。この改革では、平成18年3月までの5カ年計画で、オープンラボ型研究組織形態への転換、外部人材の特任教授としての招聘、オフキャンパス拠点「テクノロジー・ビジネスセンター」の経営などの組織運営改革に取り組む。
 この改革は、文部科学省が今年度からはじめた「戦略的研究拠点育成」プログラムの一つ。目標としては、@科学技術基本計画に示される重点四分野の先に展開する新しい研究領域の開発、A国立大学法人化の先に展開する新しい研究中心型大学制度モデルの提案、B大学が社会へ展開し相互作用を引き起こす新しい研究開発システムモデルの提示を掲げている。
 オープンラボ型研究組織では、新しい分野の研究開発に対して、高い自由度と明確な責任システムをもって実施する複合領域プロジェクトを立ち上げる。各プロジェクトは多分野の教官で組織され、プロジェクトごとにディレクターが指名される。現在「動物システム生物学」など19のプロジェクトが計画されている。
 プロジェクトで外部から招聘されるディレクター、プレーヤは特任教授(助教授、教官)と呼ばれる。4年以内の任期つきの雇用契約で、本学の教官と同等の権利を持つ。これは定員制の制約を受けない柔軟かつ先進的な人事、雇用制度の促進を狙った改革の一環である。
 また六本木に、オフキャンパス経営の制度設計の拠点として「テクノロジービジネスセンター」を設置し、キャンパス外にある社会との窓口として、ベンチャー企業設立までの諸活動を支援する。具体的には、国内外インキュベーション事業の調査と事業計画、産学連携の地域への展開調査などを行う。


■愛校心で一つに

 応援部・淡青祭を開催

応援部をリードする宮本主将
 本学応援部主催の第26回淡青祭が18日、午後5時からこまばエミナースで開催された。淡青祭は日頃他の運動部の引き立て役に徹している応援部が主役となり、応援部員が日頃の練習の成果を発揮する場として知られている。
 第1部はバンドステージで、40人を超える吹奏楽団がロサンゼルスオリンピックのファンファーレに始まり、ライオンキングなど3曲を披露。最後は神宮球場でおなじみの応援曲「不死鳥の如く」を演奏会用のオリジナルアレンジで聴かせてくれた。
 第2部はチアリーダーズKRANZ≠ノよるチアリーディングステージ。アメフトのハーフタイムで披露される演技や、12月の大会で披露する演技など、5つの曲目に合わせ明るく息のあった演技を披露した。
 第3部は「応援歌・拍手紹介」。はじめに運動会歌「大空と」に合わせて東大のシンボル「淡青旗」が入場し、第一応援歌「ただひとつ」が宮本主将のリードで披露された。第一高等学校寮歌「嗚呼玉杯に花うけて」では衣装を替えて登場。一高ののぼりをたて当時を偲ばせた。このほか神宮で定番の応援歌を次々と披露。最後に吹奏楽団、チアリーダーズとともに、東大のチャンスに演奏される「ビクトリーマーチ」を熱演すると、会場の盛り上がりも最高潮に達した。
 フィナーレでは4年生幹部全員が登壇し、このステージで引退となる宮本主将が代表して挨拶した。その後一人ひとりが紹介されると、客席からは花束や贈り物を手にした観客が駆け寄り、これまでの苦労をねぎらう光景も見られた。最後に全員で応援歌「ただひとつ」を大合唱し、感動のうちに幕は閉じた。



■他号1面主要記事

 第853号(2月25日号)
 第852号(2月5日号)
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  第842号(10月15日号)

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2001 冬のリゾート案内

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前国連広報担当事務次長
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国連大学副学長
 鈴木 基之 教授

日本国際連合協会
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 黒田 瑞夫 氏

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 事務局次長
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